| 平成12年度施政方針 平成12年6月7日 大森町長 備 前 雄 一 |
平成12年6月定例会にあたり、町政の施政方針を明らかにし、議会並びに町民の皆様の、ご理解とご協力をいただきたいと思います。
本年4月の町長・議員の同時選挙によりまして、新しくなりました皆様との初めての定例会であります。
臨時会でも申し上げましたように、お互いの立場で大森町の発展に、力を合わせて頑張りますようお願い申し上げます。
町政も、2000年という20世紀最後の年にあたり、来るべき21世紀に向けて新しい大森町を創っていく誠に大切な時期に、大きな夢を持てるスタート台に立っております。
28年間の阿部町政は、政争の町の大森町を、福祉と教育の町へと発展されました。
しかし時代の流れは、一方では過疎化・高齢化・少子化と、とどまることを知らずに、急速に我が町をも飲み込んできております。
私たちはこれらの問題に、何らかの方法で全力で取り組みながら、将来の豊で住みよい大森町を目指していかなければなりません。
幸いに新過疎法、過疎地域自立促進特別措置法の指定を受けることが出来ましたので、出来るだけこの計画に、町の問題点を入れていきながら、解決策を探っていきたいと思います。
町民の対話を大切に! をモットーに、町内各地区の座談会で要望・提言のあったことを、出来るだけ町政に反映できるよう努力してまいります。
産業振興、特に農業の問題、商工業の振興、教育の町としての目標、福祉の充実、結婚と少子化対策など、町政にはまだまだ多くの、取り組んでいかなければならないことがあります。
各層、各年代、多くの町民皆様のご意見をいただきながら、これらの課題に積極的に取り組んでまいります。
さて、平成12年度大森町当初予算は、皆様ご承知のとうり骨格予算として編成されております。
就任後初の補正予算編成にあたっては、来るべき21世紀を視野に、豊かな町づくりを進めるべく各種事業の選択を検討いたしました。
しかしながら、本年度着手できる新規事業の採択にあたっては、編成時期の問題もあり、今回の補正予算では、緊急度の高い事業や地域からの要望が高かったものについては、出来る限り予算化いたしましたが、基本的には、本年度において策定する第三次総合開発基本構想の後期計画と、過疎地域自立促進計画の中で、検討を加えていきたい考えであります。
また、私は大森町内全集落で座談会を開き、多くの皆さんからたくさんの要望、提言、悩みを聞いてまいりました。
その中には今回の予算化により解決できるもの、今後さらに調査検討を要するもの等、多岐にわたっております。
本年度出来るものから予算化をして、要望に応えてまいります。
このような現状をふまえ平成12年度予算は、今回の補正予算を含め
一般会計予算総額 4,535,454千円(6月補正
495,383千円追加) 特別会計予算総額
6,006,158千円(6月補正 46,132千円追加)
合 計 10,541,612千円 ( 補正合計541,515千円追加)
となりました。
以下、主な施策と施政の方針について、申し述べさせていただきます。
はじめに
21世紀の到来を目前にひかえ、社会経済情勢が大きく変化している現在、これらに的確に対応することが行政の大きな責務でもあります。
本年4月より施行された、いわゆる分権一括法により、市町村業務の約4割を占めていた機関委任事務が廃止され、各自治体「自らの責任と判断」で地域運営に取り組む体制の確立が早急に求められております。
こうした町政をとりまく大きな状況変化に的確に対応するためには、組織体制・施策・事業の進め方・財政運営のあり方など、分権の時代にふさわしい、簡素で効率的なシステムに転換すると共に、より一層町民の視点に立った「公正で透明性の高い行政」の実現を図る行財政改革が急務となっております。
町では、昨年11月に行政改革推進本部を設置し、こうした課題に対応するための検討を行っており、本年9月には議会との協議を行って、行政改革大綱を公表できる見込みとなっております。
また、過疎地域自立促進計画については、平成12年度から16年度までの実施計画を策定し、9月定例議会での議決をめざして、計画樹立作業を進めてまいります。
引き続き活力ある豊かな町づくりを進めていくために、町財政の健全性の確保に留意しながら、新たな財政需要に的確に対処していく所存であります。
次に産業の振興について申し上げます。
昭和36年に制定された農業基本法にかわり、昨年7月「食料・農業・農村基本法」が制定され、当町でもこれに基づき、基幹産業である農業の振興を図ってまいります。
緊急生産調整推進対策による水田転作は、昨年と同面積の472fとなっており、水田土地利用型作物の振興は 重要課題の一つでもあります。
やる気のある農家、目標を持って取り組むグループや経営体には、できる限りの支援をしてまいります。
また、兼業化が進行していること、農業就業人口の減少、高齢化等によって、耕作放棄地や遊休地の増加が見込まれることから、農業公社等の調査研究をしてまいります。
林業については、町森林整備計画に基づき森林資源の維持増進を図ってまいります。
松食い虫対策については、年々拡散の傾向にある被害を防止するため、伐倒駆除、樹幹注入などの対策を講じます。
林道・作業道路の整備については、小山・中の又間の林道大館線、作業道
真山・上石高線を引き続き実施いたします。
また、新規に六盃・堀戸線の調査に着手いたします。
しいたけ栽培については、産地化へ向けて生産農家、関係機関が一体となって取り組んでおります。
キノコ培養センターでの菌床ブロック製造は、本年度39万個を見込んでおり、更なる生産の伸びを期待しております。
中房地区県営圃場整備事業については本年度8.5fの区画整理工事を行い、一部付帯工事を除き本年度で完了の見込みであります。
商工業については、郊外型店舗の影響を受け、各町村とも中心商店街の空洞化が問題となっております。
当町においては、町内事業所や商店の経営安定・基盤整備に向けた各種支援制度利用を促進し、経営の支援に努めてまいります。
また、町中心街の活性化を図るため、温泉を利用した施設の設置について、可能性を調査いたします。
観光については、町内観光レクリエーションの中心として、大森リゾート村のスポーツ施設とさくら荘との一体的利用など、利用しやすい体制を充実させると共に、四季折々の地場産品を活用し、観光施設の利用促進に向けたガイドブック・パンフレット等で効果的なPRを図り、スポーツ合宿等の誘致にも努めてまいります。
また、大森公園の周回道路建設について調査検討をいたします。
次に交通通信体系について申し上げます
高速自動車道秋田線の4車線化工事も進んでおり、高速交通体系に対応すべく道路の整備は、地域振興の最重要課題でもあります。
大森町を横断する主要路線、県道横手・大森・大内線 の八沢木地区道路改良工事は、八沢木トンネルの開通も含め、平成14年度の完成を目指し現在順調に進捗いたしております。
本年度は、中房工区のバイパス道路が、一部供用開始となる見込みであります。
県道 二井山・大森線の横沢、極楽寺地区道路改良工事は、本年度工事着手の見込みであります
町道の改良整備については、小山線、太田山崎線の改良工事を引き続き実施いたします。
また、道路の補修、側溝の補修改良については、町内全域を精査し補修工事を行います。
除雪については、早期除雪に努めるとともに、スリップ防止のため、交差点や坂道への融雪剤散布を行い、冬季通行の安全を図ってまいります。
大森地区の消融雪整備については、本年度の工事着手に向け、計画を進めてまいります。
町から町民への情報伝達として、また 非常災害時の的確な連絡手段として、防災行政無線放送が利用されておりますがより的確な情報伝達とするため、本年度全世帯に個別受信機を設置する新たなシステムを構築いたします。
テレビ難視聴解消のため、中の又地区に共同受信施設を設置いたします。
町立大森病院をはじめとする「健康の丘」や、 町民体育館・町民プール・さくら荘など「大森リゾート村」、総合学習センター(町立図書館)、などの
町有施設と町商店街などを結ぶ、町内周回バスの運行について調査検討をいたします。
次に生活環境整備について申し上げます。
快適で住み良い生活環境整備のため実施されている農業集落排水事業は、平成8年度から着手した上溝地区の管路工事が本年度で完成いたします。
本年度は、新規事業として本郷地区に着手いたします。
ゴミ問題につきましては、多様化する消費生活の副産物として、年々排出量が増加の傾向にあります。
ゴミの適切な処理問題は、地域環境保全の最重要課題でもあります。
西部清掃センターのダイオキシン対策は、国が示す恒久対策基準値5ナノグラムを下回る0,46ナノグラムで、施設の排ガス高度処理整備工事がされております。
引き続きゴミの分別収集などにより環境保全に取り組んでまいります。
また、家庭ゴミの収集については、民間委託の方向で検討いたします。
次に保健福祉関係について申し上げます。
保健・医療・福祉の総合的サービス拠点として設置された「健康の丘おおもり」の3施設は、開業3年目を迎え、利用者に喜ばれる施設として、本年もよりきめ細やかな充実したサービスの向上に努めてまいります。
保健福祉センターの総合窓口は、住民票や戸籍の発行サービスを行っており、昨年は222件の利用がありました。
本年度も利用者の便宜を図ってまいります。
町民の健康管理については、総合検診を中心に検診率の向上を図り、疾病の早期発見、早期治療に努めると共に、健康相談、栄養指導を充実させてまいります。
また、血圧・脈拍・心電図等が簡単にはかれる、在宅健康管理システム「うらら」は、昨年度で480台の普及となっております。
平成13年度までに最終目標の700台まで普及を図り、医師との連携を図りながら町民の健康管理を支援してまいります。
高齢者等の、在宅歯科医療支援のため、訪問歯科医療ユニットの導入に助成いたします。
高齢のため居宅において生活することに不安を持っている方に対し、一定期間住居の提供などができる「生活福祉センター事業」(仮称)の設置について調査検討をいたします。
本年4月から開始されました、介護保険制度につきましては、大きな混乱もなくスタートいたしました。
5月22日現在で要介護認定の申請者は、施設・在宅を含め298人で、内認定者は286人となっております。
在宅の認定者170人の内114人からケアプランの作成依頼があり、介護サービスを提供しております。
また、自立と認定された方に対しても、制度開始前に比べサービスの低下にならないよう努めてまいります。
センター内に設置されている、在宅介護支援センターでは、居宅介護支援事業所の指定を受け、居宅介護サービス計画の作成に加え、総合相談、介護保険に対する苦情等も受け付けております。
子育て支援対策については、出生数が年々減少する一方で、保育の要望形態も多様化しております。
引き続き乳児保育や延長保育の受け入れなどを積極的に行います。
また、第3子以降の保育料の免除、低所得者等に対する保育料の軽減を継続いたします。
少子化対策と結婚問題は、ともに町の将来に大きく影響する大変重要な課題であります。
行政として踏み込める範囲は限られておりますが、どこまで出来るかを含めて、十分検討いたします。
消防防災対策については、町の地域防災計画に基づき施設整備を行います。
本年度は防火水槽40t級3基を 町民体育館駐車場・神成・武道に設置いたします。
次に教育について申し上げます
長寿社会の到来、国際化、情報化、科学技術の高度化など、大きな社会変化が進行する中で、教育をとりまく環境はますます厳しく、教育に対する要望も高度化、多様化しております。
このような中で、これまで進めてきた社会教育活動の一層の振興を図ると共に、地域住民の多様な学習活動に対し、情報や学習の場を提供し、魅力と活力のある地域づくりを促進してまいります。
また、時代や社会の変化に積極的かつ柔軟に対応し、町民の要請に応えることの出来る充実した教育の実現に努めてまいります。
学校教育では、人間性豊かで自ら学習意欲を持ち、社会の変化に自主的に対応でき、実践力のある健全な児童・生徒の育成を図るため、体験・交流学習を一層充実させ、家庭、地域一体となった「特色ある学校教育」を推進してまいります。
小学校関係では、自然とふれあい、文化に親しみ、社会における連携の心をはぐくむことを重視する教育の推進のため、県立少年自然の家等の施設を、教育の場として利用した、セカンドスクールを積極的に支援してまいります。
白山小学校の体育館は老朽化が進み、本年度、耐震性能診断基準に基づいた大規模改造工事を実施いたします。
保呂羽小学校は、児童の減少が進行し、毎年複式学級が生じております。
複式学級解消のため、町負担による講師を派遣いたします。
中学校関係では、国際化、情報化に対応する学校教育が極めて重要な課題であります。
本年度は、オーストラリアへの海外派遣事業を実施し、国際感覚と豊かな心を育成する、国際理解教育を実践いたします。
また、情報化社会に対応した教育を推進するため、コンピュータと視聴覚機器を活用した情報活用教育をなお一層推進してまいります。
生涯学習関係では、生涯を通じて健康で、生きがいのある人生を過ごすことや自己実現など、人々の多様化・高度化する学習ニーズを的確にとらえ、地域に根ざした学習活動を推進してまいります。
総合学習センター・町立図書館については、開館時間を延長いたします。
4月から10月までは、午前9時より午後8時30分まで、
11月から3月までは午前9時より午後8時までの開館時間とし、町民の皆さんのふれあいの場、気楽に利用できる施設として、なお一層の充実に努めてまいります。
学校給食については、健康教育の一環として学校・家庭・地域との連携を図りながら、給食に対する指導の充実を図ってまいります。
また新しい試みとして、小学校・中学校を卒業する児童生徒を対象にした
バイキング方式の給食を実施いたします。
また町内で生産する野菜などの食材や、生活研究グループの特産品「しいたけパン」などを積極的に活用いたします
次に特別会計の主なものについて申し上げます
町立大森病院は、開業から2年が経過いたしました。
この間、保健・医療・福祉が三位一体となった地域包括医療を推進するとともに、地域の要望に対応した医療サービスの提供に努めてまいりました。
本年度は、小児科、眼科の常勤医師の確保を図り、医療体制づくりに努めてまいります。
併せて、夕暮れ診療・予約診療の継続、訪問診療や在宅酸素療法など、在宅医療の充実を図ってまいります。
特別養護老人ホーム「白寿園」につきましては、4月から指定介護福祉施設として新たにスタ−トいたしました。
事業内容は、従来と同様でありますが、ぬくもりのある施設を目標に運営してまいります。
また、利用者に選ばれる快適な施設をめざし、全館に冷房設備工事を実施いたします。
老人保健施設「老健おおもり」も4月から介護老人保健施設と名称が変わりました。
施設介護から、家庭的介護を重視したサービスが求められます。
入所者の皆さんが家庭復帰を目指して療養できるよう、職員一丸となって施設
サービスの充実を図ってまいります。
以上本年度の施政方針について申し述べました。
国、地方とも長期化する景気の低迷による税収の落ち込みなど、財政運営は依然として厳しい状況下にあります。
大森町にも多くの課題があります。
この問題解決は、町、議会、町民皆さんとの信頼と協力、そしてお互いが持てる力を出し合ってこそ成し得るのであります。
皆様には、今後ともなお一層のご支援 ご協力を、心からお願い申し上げます。
最後になりましたが、今議会に提案しました議案は18件で、専決処分の報告が1件、条例関係6件、人事案件1件、補正予算9件、その他1件となっております。
いずれの議案につきましても、十分にご審議のうえ、満場のご賛同を賜りますようお願い申し上げ、施政方針説明を終わらせていただきます。