平成13年度施政方針
 
                     大森町長 備 前 雄 一
 
 平成13年第1回定例会にあたり、町政の方針を明らかにし、議会並びに町民の皆様の、ご理解とご協力をいただきたいと思います。
 
 21世紀を迎えるにあたり、年末から年始にかけて庁舎前をイルミネーションで飾り、新世紀の幕開けを花火の打ち上げで祝いました。
 1月10日には「大森町21世紀を語る会」を開催し、町民の皆様と共に大森町の更なる躍進を語り合いました。
 
 町長就任以来1年が経過しょうとしております。
 私は常に、大森町をどうしたら活気あふれる若者の集まる町に変えれるだろうか、そのためには何が必要なのだろうか、何か小さな一つの「きっかけ」が活性化へと結びつくのでは、と考え続けてまいりました。
 今、21世紀を迎えて、いろいろな行動を通じながら改めてその思いを新たにしております。
 
 さて、前世紀最後の昨年は、地方分権一括法の施行をはじめ、介護保険制度の実施、新過疎法の施行、IT基本法の制定、食料・農業・農村基本計画の策定と直接支払制度の実施など、新世紀に向けての対応策が講じられました。
 今世紀最大のテーマは、国民が真の豊かさを実感できる社会を実現することである、と言われております。
 町民の皆様が安心して生きがいを実感できる、豊かで活力ある地域社会を実現することは、町政を担当する私に課せられた責務でもあります。
 まだまだ都市部と比べて格差のある生活環境施設をはじめ、福祉の充実、地域産業の振興、情報通信の整備など、住みやすい町づくりに全力で取り組んでいかねばなりません。
 町をとりまく現状は、依然として過疎化の進行・少子高齢化・担い手の減少など、憂慮すべき課題が山積しておりますが、新世紀に向かってこうした課題をどう打開していけばいいのか、一つ一つ目標を持って皆様と話し合いのうえに、ご理解とご協力を得ながら的確に対応してまいりたいと存じます。
 
 平成13年度の町政を執行すべく予算は、就任後初の当初予算編成であります。
 構造的な経済の低迷基調による町税の減収、地方交付税の大幅な減収見込み等、厳しい財政状況にありますが、昨年度において策定した「過疎地域自立促進計画」を確実に実施すること、「行政改革大綱」の着実な実践に努めることを施政の基本方針に、若者の定住対策・結婚問題・少子化対策を施政の重点課題として、積極的に取り組んでまいります。
 更に、計画以外の事業・施策についても町民生活に密着するものは、財源の許す限り取りあげ、要望に応えてまいりたいと考えております。
 
 又、新時代に的確に対応していくためには、社会経済情勢の変化に即応した効率的な行政サービスを展開することが求められていることから、本年4月に行政の機構改革を実施し、町民の皆様がわかりやすい、利用しやすい組織機構に改めてまいります。
 
 21世紀の幕開けとなる記念すべき本年度は新町45周年にもあたります。
こうしたことから、記念式典、演劇公演、子供議会や女性議会の開催等、町民主役によるイベントを企画しており、「平和で明るい町」「対話の町」づくりを共に進めていきたいと思っております。
 
 町民の皆様や、議会の皆様のご理解ご支援の下、効率的な行財政運営を行い、引き続き活力ある豊かな町づくりを進めていくために、先に申し上げました施策の実行に、全力を挙げて取り組んでまいりますので、ご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。
 
 
 次に平成13年度予算の主な施策、今後の方針について申し述べさせていただきます。
平成13年度当初予算は
一般会計予算総額が 4,313,000千円    (前年対比 6.8%増)
特別会計予算総額は 5,955,786千円    (前年対比 0.1%減)
   合  計  10,268,786千円   (前年対比 2.7%増)   となっており、この内、建設事業は一般会計・特別会計合わせて834,372千円、
建設事業以外の主要な施策は856、591千円となっております。
 
 
 
はじめに産業の振興について申し上げます。
 
 本町の基幹産業である農業は、高齢化や兼業化の進行、規制緩和政策による農畜産物価格の低迷等により、依然として厳しい情勢にあります。
 このような中で、やりがいのある農業を模索する意味合いから、昨年農業後継者による「夢プラン若者懇談会」を開催し、若い世代の交流を通して意見交換をしていただきました。
 本年も定期的に開催し、農業に対する若い世代の意見を行政に反映させてまいりたいと考えております。
 
米の需給均衡を図る平成13年度水田農業確立対策による転作面積は、昨年より45ha多い517haが配分されました。
 農業団体との連携を図りながら、転作田の団地化による有効利用に取り組み、大豆の栽培拡大や、「あなたと地域の農業夢プラン応援事業」により、トマト・キュウリ・ホーレンソウ等の施設野菜や、アスパラガス・ネギ等の露地野菜の導入についても、積極的に支援してまいります。
 又、地域農業の維持・継続を確保するため、農地保有合理化事業等を視野に入れた農業公社の設立を検討いたします。
 
林業関係については、
 本年度から15年度迄の3カ年事業として、森林空間総合整備事業により大森公園一帯の整備を図ってまいります。
 林道・作業道については、昨年度に引き続き小山・中の又間の大館線、真山・上石高線の工事を実施いたします。
 又、本年度より六盃・堀戸線の新規工事に着手いたします。
 
 しいたけ栽培については、一大産地化へ向けて生産者・関係団体が一体となって取り組んでおります。
 本年度繰越事業で建設される菌床ブロック培養棟の完成により、安定した通年出荷が可能となり、生産農家の販売額増加に大きな期待をいたしております。
 
土地改良事業関係については、
 平成9年度から継続事業として実施してきた農村総合整備事業は、防災無線放送施設健康管理システム「うらら」等の設備が完了することにより、本年度で事業終了となります。
 出羽丘陵広域関連農道(上溝〜東由利町)は、昭和56年着工以来21年の工事期間をかけて本年度完成いたし、9月には東由利町と合同による開通式を計画いたしております。
 
商工観光関係については、
 本年度、機構改革により新たに商工観光課を創設し、体制を一段と強化してまいります。
 商工業をとりまく環境は依然として厳しい状況にありますが、昨年より町中心部の活性化を図ろうと、若い担い手たちが自分たちのできる事業を計画しながら、商店街を元気づけようと動き始めました。
 町としては、このような取り組み・イベントには積極的に支援し、商店街の活性化に取り組んでまいります。
 又、町内事業所の経営安定と体質強化に向け、引き続き支援措置を行い地域経済の振興に努めてまいります。
 
観光については、
 大森リゾート村の魅力アップによる誘客効果の向上・さくら荘を中心とした滞在型観光を基本に据え、大森公園周辺の整備、さくら荘の浴室改造などを行い、さらに利用しやすい体制に努めてまいります
 又、各種イベントにおける物産展示即売等に積極的に参加し、機会あるごとに町のPRを図り特産品の販売拡大・都市住民との交流・合宿誘致等滞在の促進について努力してまいります。
 
労働関係については
 各事業所の労働環境の把握に努め、子育て支援や若者の地元就労の面から育児休業制度の充実等、労働条件整備を積極的に働きかけるほか、条件整備のための支援制度の確立を進めてまいります。
 4月からスタートする「シルバー人材センター」は、高齢者に対して就業機会を提供するばかりでなく、高齢者の持つ豊かな経験・知識を活かして地域社会づくりに寄与するものであり、町としては、同センターの積極的な活用を図ると共に、運営について支援してまいります。
 
 
 
次に交通通信体系について申し上げます。
 
 東北自動車道秋田線の4車線化工事は、秋田南インター〜協和インター間が本年度秋までに完成、協和インターチェンジ〜大曲インターチェンジ間は、平成15年夏までの完成を目指し工事が進められております。
 又、横手インターチェンジ〜旭バスストップ間約6Kmは、本年度夏まで完成の予定となっております。これにより高速道路機能は更に充実されます。
 
 主要地方道横手・大森・大内線の「滝ノ上〜上八沢木」間の改良整備については、平成14年度の完成をめざしトンネル工事を主体に建設工事が進められておりますが、トンネルについては、延長615mの内2月末現在で490mの掘削が進行しております。
 又、中房地区圃場整備事業や河川改修と関連しながら進められている「中房バイパス」は平成14年度完成を目指し、県道二井山・大森線の「極楽寺〜横沢」間も平成14年度完成に向けて工事が進められており、これの完成により狭隘箇所・危険個所が解消され、通行の安全が確保されることになります。
 
 県道にアクセスする主要町道の整備については、「小山線」・「太田山崎線」は継続事業として引き続き改良工事を行い、新規事業として「上村線」に着手いたします。
 
 冬期交通の確保については、バス路線・通勤通学路線の早朝除雪、交差点や坂道への融雪剤散布等、通行の安全確保に全力をあげて対処してまいります。
 又、大森地区の消融雪溝整備の可能性について昨年度調査いたしましたが、本年度から雪寒地域整備事業により、平成15年度迄の完成をめざし工事に着手いたします。
 
かねてより要望の多かった、「大森町中心街」・「町立大森病院を中心とした健康の丘」・「さくら荘などの大森リゾート村」を結ぶ公共交通機関の設置については、民間会社による路線バス等の運行が実現困難なことから、本年度、町単独事業として巡回バスの試験運行を実施いたします。
 
 
情報通信関係については、
 近年の携帯電話普及はめざましいものがありますが、大森町内では携帯電話の利用不能地域が多く、この解消が課題となっております。
 NTTドコモでは、電波状況改善のため大森町堂林地内に携帯電話用電波中継基地の設置を推進しており、本年6月には開局の予定となっております。
 これによって大森・川西・八沢木滝ノ上周辺までは通話可能となります。
 町では、今後も他の地域の通話エリア改善に向け、引き続き関係機関に働きかけてまいります。
 
 「ネットおおもり」の加入者は、インターネットの急速な普及により当初計画を上回る593人(2月末現在)となっております。
 現在の設備は500人程度の加入者に対応して構築されているため、本年度設備の追加増設を行い快適なインターネット環境を提供して参ります。
 又、より多くの町民が活用できるように、インターネット講習会を継続して開催してまいります。
 
 
 
次に生活環境整備について申し上げます。
 
 快適で住み良い生活環境を守るため欠かすことのできない農業集落排水事業は、平成8年度から着手した上溝地区が完成し全面供用開始となります。
 本郷地区は本年度で管布設工事が完了し、平成14年度供用開始の見込みであります。
 
 ゴミ処理につきましては、年々排出量が増加の傾向にあり適切な処理が重要となっております。
 本年度はゴミ収集車・ビン収集車を更新し、ゴミ収集業務には万全を期してまいります。
 又、ゴミの不法投棄は依然として後を絶たずその処理に苦慮しております。
 引き続き監視体制を強化し、不法投棄者の調査や責任の明確化に努めてまいります。
 
 
 
 
次に保健福祉関係について申し上げます。
 
 保健・医療・福祉の総合サービス拠点として開設した町立大森病院をはじめとする「健康の丘おおもり」の施設は、町民皆様のご理解をいただき順調に運営されております。
 
町立大森病院については、
 従来医師を中心に行ってまいりました訪問診療に、新たに保健婦等のスタッフを加えた訪問看護事業を本年度から行います。
 これにより在宅医療のさらなる充実を推進してまいります。
 又、夕暮れ診療や内科を中心とした予約診療を継続し、きめ細やかな医療サービスに努めてまいります。
 経営面においては、財務会計システムを導入し、会計事務処理の迅速化、適正化を図り経営改善に努めてまいります。
 
特別養護老人ホーム「白寿園」は、
 昨年より指定介護福祉施設として施設介護を重点に運営されております。
 冷房施設も完備され今後とも介護体制の充実に努めてまいります。
 
介護老人保健施設「老健おおもり」は、
 家庭復帰を目指した看護や介護・リハビリテーションを行う介護施設として、町内外から多数の利用申し込みがあり順調に運営いたしております。
 かねてより課題であった冷房施設を本年度で整備し、施設環境の充実を図るとともに安心して利用できるよう介護体制の充実に努めてまいります。
 
 
 保健福祉センターで管理している在宅健康管理システム「うらら」は、480台の利用となっております。
 本年度さらに100台設置し、医師との連携による町民の健康管理を支援してまいります。
又、総合検診を中心に検診率を高め、疾病の早期発見・早期治療に努めると共に、健康相談、栄養指導の充実を図ってまいります。
 
 昨年4月より開始された介護保険につきましては、大きな混乱もなく認定作業も順調に行われております。
 2月末現在の要介護認定の申請者は施設・在宅を含め298人で内認定者は285人となっております。
 在宅の認定者155人の内122人からはケアプランの作成依頼があり、これに基づき各種介護サービスを提供しております。
 又、自立と認定された方に対しても制度開始前と比べサービスの低下にならないよう努めてまいります。
 
 在宅介護支援センターでは、居宅介護サービス計画の作成に加え、介護保険に対する苦情や総合相談等も受け付けており、高齢者が寝たきりなどの要支援・要介護状態にならないよう、自立した生活を確保するために必要な生活支援事業に力を入れてまいります。
 
子育て支援対策については
 平成12年国勢調査では5年前の調査より267人の人口減少となりました。
 このまま推移すると地域活力の減退も予想されることから、人口の確保は町の緊急課題でもあります。
 こうしたことから、出産と子育てを推奨することを目標に「大森町いっぱい子宝祝い金支給条例」を制定し、第2子の出産時とその子供の入学時に各5万円、第3子以降については各10万円を、祝い金として支給いたします。
 
 子供の出生数が減少する一方で、保育ニーズも多様化しております。
 共稼ぎ世帯が安心して就業できるように、乳児保育や延長保育の受け入れは積極的に行います。
 保育料については、第1子は国の徴収基準に対し最高保育料の場合47,300円の軽減、第2子の場合は第1子と同時に入所した場合、保育料の半額を軽減措置いたしており、第3子以降の保育料の免除・低所得者に対する保育料の軽減とも併せて、子育てに要する経済的負担の軽減を図ってまいります。
 
消防防災対策については、
 町の地域防災計画に基づき、本年度は防火水槽3基の建設、ポンプ付き積載車1台の購入を行い、緊急時における地域防災組織の強化を図ってまいります。
 
 
 
 
次に教育について申し上げます
 
 21世紀を迎えて、国際化・情報化・科学技術の発展・少子化など、教育を取り巻く社会環境は大きく変化しており、教育に対する要望も高度で多様なものになってきております。
 学校教育では、「豊かな人間性をはぐくむ教育」をめざし社会状況の変化に自主的に対応できる健全な児童・生徒を育成するため、学校・家庭・地域社会が一体となって「特色ある学校教育」を推進してまいります。
 
 保呂羽小学校は、複式学級解消と教育の機会均等を大きな目標として統合して以来
12年が経過いたしましたが、同学区の過疎化は依然として進行し、毎年複式学級が生じており本年度は複式2学級となります。
 少子化による児童生徒の減少は、町内各小学校に関わる課題であり、これの解決策として学校施設の再編成を視野に入れた検討が必要となってきております。
 
中学校では、
 新世紀を担う生徒達が、将来英語による基礎的・実践的なコミュニケーション能力をしっかりと身につけることは、国際化がグローバルなIT化の中で急速に進む現代において、極めて重要な課題でもあります。
 中学生の英語に対する関心を高め「生きた英語」に接する機会を持たせ、外国人と日常的に接して、異文化に対する関心と理解を養うことを目標に、本年度外国語指導助手を誘致し国際理解教育を推進してまいります。
 
生涯教育関係では、
 より豊かな学習機会の確保と情報提供を通じて、公民館を中心にした自主的な学習活動や、地域に根ざした生涯学習を推進してまいります。 
 
総合学習センター・町立図書館については、
 総合的学習施設として学校教育とも連携を図りながら、幼児や小学校低学年を対象にした、お話会や絵本の読み聞かせ・紙芝居・人形劇・パネルシアターなども行い、幼児期から読書に親しむ子供を育てる等、内容の充実を図ってまいります。
 又生涯学習活動やグループの育成など、町民の学習活動を生かす場としての機能、多様なメデアを利用した通信手段、ビデオ・CD等による音声教材の整備など、高度情報化時代に対応した施設の整備に努めてまいります。
 
学校給食センターについては、
子供達が自分の郷土を再認識し郷土に愛着を持つように、町内で生産される食材を活用した学校給食を進めてまいります。
 
 
以上、本年度の施政方針について申し述べました
 長期化する景気の低迷により、町の財政運営はまことに厳しい状況下にありますが、大森町開発基本構想の目標達成に向けて、なお一層の努力をいたしてまいります。
 
 なお、本議会に提出しました議案は条例関係20件、12年度補正予算12件、13年度当初予算14件、その他の議案7件で、計53件となっております。
 いずれの議案につきましても、十分ご審議のうえ満場のご賛同をいただき、皆様にはなお一層のご支援ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げ、終わらせていただきます。

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