平成15年度 施 政 方 針     

                         平成15年3月5日

                    大森町長 備 前 雄 一


(はじめに)
 平成15年第2回議会定例会にあたり、施政の方針を明らかにし、議会と町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 日本経済は、世界的規模での社会経済変動の中、単なる景気循環ではなく、複合的な構造要因による停滞に直面しております。不良債権や財政赤字など「負の遺産」を抱え、戦後経験したことのないデフレ状態が継続し、経済活動と国民生活に大きな影響を与えています。地方財政を取り巻く環境も、地方税収入、地方交付税の原資となる国税収入の大幅な減少などにより借入金残高が急増するなど、きわめて厳しい状況にあります。
 こうした中で、国の平成15年度予算については、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」に基づき、前年度に引き続き歳出改革の一層の推進を図ることとし、一般歳出及び一般会計歳出全体について実質的に平成14年度の水準以下に抑制することを目標に、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を越えた予算配分の重点化・効率化を実施しております。
 また、国と地方のあり方については、国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲を含む税源配分のあり方を三位一体で検討し、改革を進めることとされており、平成15年度の地方財政計画について所要の地方財政措置を講ずるにあたり、地方歳出を徹底して見直し、地方財政計画の規模の抑制に努めることにしております。
 一方、本町の財政状況についてみると、厳しい経済・雇用情勢が続く中で、財源のおよそ5割を占めている地方交付税が国税の減収と段階補正の見直し等により、さらに大幅な減額が見込まれているほか、町税収入の落ち込み、町債の償還など非常に厳しい状況にあります。
 このような状況の中で編成した平成15年度一般会計予算は、総額43億8,950万円と前年度当初に比較し、1.2%の増加となっております。財源不足を補うため赤字地方債(臨時財政対策債)の発行と、さらに財政調整基金から2億3,700万円余りを繰入して編成しました。
 特別会計、企業会計を加えた全会計予算総額は103億2,467万1千円となって昨年度に比べ399万7千円の0.04%の微増となっております。
 以下、主な施策と施政の方針について、申し述べさせていただきます。

(市町村合併への対応)
 総務省が今年1月1日時点で実施した合併協議会等の設置状況調査によれば、全国で法定協議会又は任意協議会の設置数は、387で、この構成市町村数は1,618団体と、昨年10月1日の調査時より共に30%を超える増加率を示し、全市町村数の過半数を超えております。また、県内においても3つの法定協議会と大曲仙北合併協議会を含む4つの任意協議会が設置されるなど、市町村合併は、平成の大合併と言われるように大きく動き出しております。 
 この様な動きの中、2月28日には、横手市より要請されておりました任意協議会への参加を、本議会議長と平鹿町長及び同議会議長、並びに大雄村長及び同議会議長と一緒に、表明したところであります。
 ただここで、残念でありますことは、これまで西部3町村として同一歩調を取ってきた雄物川町が同議会との協議により、回答を保留したことでありますが、そう遠くない日に参加表明をされることを確信するものであります。
 本町が参加表明をした大きな理由としましては、議会の皆様との協議をはじめ、昨年実施した合併に関する町政座談会やアンケート調査、更には、これまで永年培って来た広域市町村圏行政の実績等を踏まえ、総合的に検討を重ね熟慮した結果、多数の町民の皆様が選択した横手市平鹿郡一体とする合併が、現段階では一番望ましい姿と考え、事前協議である任意協議会に参加することとしたものであります。
 尚、現時点では、私共が最良とする横手市平鹿郡全町村の足並みは揃っていない状況でありますが、遅くとも法定協議会が設立する時期までには、全市町村が参加出来るよう最善の努力をして行きたいと考えております。
 私の町政運営の基本方針は、町政の主役である町民の皆様との対話を通して、明るい町づくりを推進していくことであります。合併特例法の期限まで残されたこの2年間を、町の将来に明るい展望を持てる地域づくりが出来るようにするための合併発展準備期間と位置づけるものであります。
 このためには、議会の皆様をはじめ町民の皆様に、これまで以上にきめ細かな情報提供を行い、この上で御意見や御提言を伺いながら、可能な限り町民福祉の向上を最優先した協議を重ねて参りますので、特段の御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

(豊かで活力あふれる産業)
 産業の振興については、米をはじめとする農畜産物の価格の低迷やBSE、食品虚偽表示、無登録農薬等「経営の安全と食の安全」などが大きな問題となっております。 また、米政策の転換及び水田農業政策を改革するため「米政策改革大綱」が決定となり、稲作を基幹とした農業者・農業団体が主体的・自主的に取り組むシステムに移行するため、ますます厳しい農業情勢を迎えることが予想されています。
 本町においては、今後の農業の実態を真剣に受け止め、地域の合意のもとで核となる担い手を育成し、農地保全や効率的経営のための農地集積及び農林作業の受託事業、農林経営の低コスト化を推進するとともに、小売店から農場まで農産物の生産履歴がわかるトレーサビリティーシステムの導入により「農場から食卓へ」顔の見える農業の構築と地産地消の推進を図り、農家の経営安定に努力してまいります。

(水田農業経営確立対策事業)
 このたび決定された「米政策改革大綱」は、米を取り巻く環境の変化に対応した消費・市場重視の考えのもと、21世紀の我が国の食料供給体制を築きあげようというものであります。改革のスタートは平成16年度であり、その実現は平成22年度とされておりますが、平成15年度はその準備期間として位置づけられております。
 こうした状況の中で、平成15年度分として当町へ配分された転作目標面積は、平成14年度より31f多い523fであります。その転作率は34.8%となっております。
 大きく変化する農業情勢に対応するため、農業者・農業団体等と連携をより一層密にしながら、「米づくりの本来あるべき姿」実現に向けてその啓蒙・普及を図ってまいります。

(野菜等の振興)
 農業情勢の変化に伴い、米に次ぐ農業戦略として野菜づくりが盛んになってきております。なかでも、施設野菜に取り組む農家が年々増加しており、「あなたと地域の農業夢プラン応援事業」の活用で積極的に支援してまいります。

(椎茸の振興)
 椎茸につきましては、きのこ培養センターの増設により菌床ブロックや椎茸の販売額が増加し、順調に推移しているのが現状であります。今後も、周年栽培のできる椎茸づくりの普及拡大を図るため支援してまいります。

(農産物処理加工施設の建設)
 近年、地元野菜の直売活動が年々活発になってきており、生産者と消費者の輪が大きくなっているところであります。特に、野菜直売所「野菜蔵」をはじめ、農家の女性グループの活発な活動は、地元はもとより都市の多くの消費者に、当町の農業を発信しております。その活動の中で、消費者からは付加価値のある農産物が求められているところであります。
これを実現するため、兼ねてから要望が多かった「農産物処理加工施設」を建設し、「創意工夫された高付加価値農産物」を販売することによる所得の向上と、食卓に安全な「食」の提供及び自給野菜の普及推進を図ってまいります。
また、加工技術の向上により、地域の食材でつくる新たな特産品が開発されることを期待するものであります。

(林業の振興)
 林業については、作業路の真山・石高団地は完成いたしました。六盃・堀戸団地の工事を引き続き実施してまいります。
 森林空間総合整備事業は、本年度の完成を目指して作業路、遊歩道、東屋の整備及び総合案内標の整備を実施し、大森公園周辺が充実されます。
 松食い虫防除事業につきましては、公共用地を中心に被害木の伐採や駆除事業を継続し、特に公園等の赤松の保全及び伐採跡地への桜等の植樹を実施してまいります。 森林・林業に対する関心と地域材の利用促進を推進し、木材の需要拡大をねらいとする木造公共施設整備事業について要望してまいります。
 また、昨年度から実施しました森林整備地域活動支援事業につきましては、本年度も引き続き1,727fを対象に実施してまいります。

(土地改良事業)
 土地改良事業については、平成11年度から実施されていた県営山城水系2地区排水対策特別事業が、平成15年度排水路750メートルの整備をもって全線が完成いたします。予定より2年繰り上げての事業完了となります。
 鉢山地区県営ため池整備事業については、事業2年目となり本年度は洪水吐等を整備いたします。
 また、大森土地改良区が雄物川からの取水場として管理している郷揚水機が、整備後30年を経過しており、県営事業として改修計画を策定するため、本年度から本格的な調査にはいります。
 土地の適正な管理や有効利用に資するため、平成9年度より実施している地籍再調査事業については、各種事業との関連から中房、寺内、観音寺地区ほか、約87ヘクタールの調査を実施いたします。

(商工業の振興)
 商工関係につきましては、近隣市町村への大型店等の進出により消費者の町外流出とデフレが続いており、町内商店や事業所では厳しい現状が続いております。
それぞれの商店におかれましては、この厳しい現状をふまえ、経営の維持存続を念頭に工夫をこらして消費者の確保に取り組んでおり、商店の更なる活性化を重視し商工青年層の意欲ある活動が目立ってきております。
 各種イベントや行事を行い積極的に取り組む姿勢が見受けられ、商工会など関係機関と連携をとりながら、地元での消費の拡大と融資支援制度の有効利用などを引き続き推進してまいります。

(中心部活性化対策について)
 町中心部の商店街活性化対策については、これまで、当地域づくり懇談会を開催し検討を重ねてきました。この中で地域住民が気軽に利用できる交流の場や憩いの場、更には交流人口の増加に繋がる地域イベントやフリーマーケット等の身近な利用が出来る広場としての小公園等整備の要望があり、この事業実施のための調査をしてまいります。

(観光の振興)
 観光振興につきましては、大森公園をはじめとするリゾート村の振興及び町の観光物産協会の活動促進が課題となっております。歴史のある大森公園は将来にわたっても重要な観光資源であります。15年度も引き続き一体的な散策道路等の空間整備事業や桜の苗木の植栽などを実施してまいります。スポーツ・リゾート施設は年々、老朽化に伴う維持管理が難しくなってきておりますが、町民の体力づくりとふれあいの場として必要に応じて改修に努めてまいります。
 野球場は平成19年の国体開催にむけて準備委員会等で十分に検討しながら、受け入れ体勢の問題を含めて期待に添えるよう改修に努めてまいります。
 昨年オープンしたグラウンド・ゴルフ場は予想以上の成果を収めておりますが、更に利用客の拡大とレストランふれあいの経営面を考慮し、公認コースなどの認可を受けるなど町内外からの利用者数の向上に努めてまいります。
 観光物産協会につきましては町の活性化につながるものとして、これまで通り助成策を継続してまいります。大森ワインにつきましてはメーカー側の希望により今年5月から生まれ変わり、品質はこれまで以上と伺っております。名称、ラベル等のデザインが新装となります。消費が低下とならないために事前PRなど、万全を期してまいりたいと考えております。

 次に魅力あるまちづくりに関する施策について、申し上げます。

(高速交通体系の整備促進)
 東北自動車道秋田線の秋田南インターから大曲インター間の4車線化工事が順調に進む中、高速交通体系に対応すべく道路は、国土の均衡ある発展を促すばかりでなく、住民の生命を守り、産業を発展させ、かつ文化の源となるものであり、その整備を促進することが急務であります。
 大森町を横断する主要地方道、横手大森大内線の八沢木地区道路改良工事は、昨年11月に念願の八沢木トンネルが開通いたしました。現在、工事中の前田・上八沢木間980mの改良整備については、本年10月の完成を目指し順調に進捗しているところであります。
 また、県道二井山大森線の横沢・末野間900mの道路改良工事は、本年7月の完成予定となっております。なお、県道改良に関し幅員の狭い箇所、急カーブ箇所等につきましては、早期改良整備を引き続き要望してまいります。

(町道の整備)
 町道の改良整備については、役場・大町線の道路改良工事を本年度着手します。
 なお、小規模舗装、側溝等の補修についても逐次補修工事を実施してまいります。

(冬期間の交通の確保)
 除雪については、バス路線・通勤通学路の早期除雪に努めるとともに、危険箇所への融雪剤の散布等、冬期通行の安全確保に万全を期してまいります。
 また、大森地区の融雪溝整備については、15年度も継続事業として引き続き整備工事を実施してまいります。

(生活バス路線等地域交通対策について)
 本町の唯一の公共交通手段である路線バスの利用者は、少子化やマイカー等の普及により、年々減少傾向にあります。
 高齢者や通学者等の利用など地域住民の生活に密接不可欠な公共交通の運行を確保するため、バス事業者に対して、路線バスの運行経費の赤字分を国や県とともに、引き続き助成してまいります。
 また、民間事業者の参入が望めない交通空白地帯の解消と高齢者等交通弱者への福祉対策として、路線バスの通っていないさくら荘や健康温泉など大森リゾート村周辺施設へ、試験運行の実績を踏まえ、シャトルバスを10月から翌年3月まで運行してまいります。

(地域情報化の推進について)
 過疎地域であり豪雪地帯でもある大森町にとって、こうした不利条件を克服するための情報通信基盤整備は行政の重要な課題であります。
近年その普及が著しい携帯電話については、不通話エリアの早期解消が緊急に求められていますが、未だ、不通話エリアが多く存在します。引き続き、前田地区及び坂部地区の電波状況の改善に向け、関係機関に強力に働きかけてまいります。
 インターネットの急速な普及に対応するため、平成10年6月にサービスを開始した「ネットおおもり」は、加入者が平成15年1月末現在794人と、昨年同期と比較して85人、12.0%と大幅に増加しており、今後も、身近なプロバイダーとしてインターネット環境を町民の皆様に提供してまいります。
また、多くの町民が身近にインターネットを活用できるように、国の緊急雇用対策事業を活用したパソコン講習会を、総合学習センターを主会場として開催してまいります。
 本年5月頃の見通しで電気通信事業者が、西野の交換局を中心に高速データ通信が可能であるADSLのサービスを行う計画でありますが、全町全域でサービスを享受できるよう関係機関に働きかけてまいります。

(農業集落排水事業)
 快適で住み良い生活環境を守るため欠かすことのできない集落排水事業は、本郷地区の供用開始により、計画されている全地区が供用となります。平成15年度は、本郷の機能調整工事などのほか、川西浄化センターに汚泥の処理施設を建設し、資源循環に努めてまいります。

(水道事業)
 水道事業については、上水道と簡易水道を連絡管で結び、水不足等の緊急時でも安定給水ができるよう施設整備を図ってまいります。

(環境衛生)
 温暖化や酸性雨、大気汚染など環境破壊が進行し、地球規模の課題となって久しく、環境対策が急務となっております。
本町では、平成15年度においても生ごみの堆肥化やリサイクルによるごみの減量化を推進し、循環型社会の構築に向けた環境行政を進めてまいります。
 ごみ収集につきましては、昨年試験的に行いました夏季における生ごみの週2回収集を、平成15年度は5月から9月までの5ケ月間、本格的に実施し、更に土日以外の祝祭日も収集します。
 また、びん類の回収は、保管場所の改造により冬期間も収集可能となりました。今後も可能な限り町民の要望に対応してまいりますが、ゴミの分別、不法投棄、野焼きなど町民のモラルと協力が肝要となりますので、更に啓蒙を進め、より良い自然環境の創出に努めてまいります。
 また、西部環境保全センターの汚水排出問題を踏まえ、管理運営体制の強化に加え、設備機械の維持管理には万全を期し、公害等の発生防止に努めてまいります。

(消防防災)
 本町の消防水利施設は、基準数の5割弱であるため年次計画でその充足に努めており、平成15年度も3地区の防火水槽を新設します。また、消防器具置場の建設1ケ所、小型動力ポンプ1基の更新を実施します。
 水防につきましては、雄物川の川西地区4kmの築堤工事が平成15年度に施工予定であり、完成によってこの地域の水害への危険性は軽減されるものと思われます。

 次に健康で生きがいと心の触れ合う福祉を目指した施策について、申しあげます。

(健康の丘おおもりの運営)
 保健・医療・福祉の総合サービス拠点として開設した町立大森病院をはじめとする「健康の丘おおもり」の施設は、町民の皆様のご理解をいただき順調に運営されており、おかげさまで五周年を迎えることとなり記念事業を計画しております。
保健福祉センターでデータ管理している在宅健康管理システム「うらら」は、現在560台設置されており、医師との連携による町民の健康管理を一層支援してまいります。

(健康管理)
 健診事業につきましては、早朝総合健診のほか町立大森病院でのモデル地区健診を中心に、町民が気軽に受診できる体制を整備し、疾病の早期発見・早期治療に努めるとともに近年急速に増加しつつある前立腺がんと卵巣腫瘍についても集団検診の新規導入を図ってまいります。
また、秋田県は自殺死亡率が全国で最も高く、当町においても常に死因順位の上位を占め極めて憂慮されることから、うつ病予防の講演会や巡回相談を実施することにより、心の健康づくり対策を推進して心身両面からの健康づくりを目指してまいります。

(子育て支援対策)
 子育て支援対策としては、保育料を国の徴収基準よりも軽減する事業を継続して実施してまいります。
 また、家庭保育の支援を行うほか、子育てサークル活動や子育て広報誌の発行を行います。子どもと老人のふれあいセンターでは、キッズクラブや放課後児童保育等の場としての活動のほか、子育ての支援となる催しものを実施してまいります。

(結婚問題)
 昨年度より町の補助事業として町内の独身男性により組織された実行委員会が主催する交流会において、本年2月初めてのカップル(夫婦)が誕生いたしました。また、昨年10月国際交流事業の一環として行われた、中国ハルピン市における交流会においても2組のカップルが誕生し、偶然にも同じ日に3組が婚姻届を提出しております。多分にプライベートに係わる部分が多く、直接的に行政として係わるには難しい面もありますが、一組でも多くのカップルが誕生するよう、さまざまな機会を利用した交流の場の創設など、町としても最大限の支援をして参りたいと考えております。

(障害福祉)
 障害者福祉につきましては、制度改正により、心身障害者の福祉サービス利用制度が、措置制度から支援費制度となり、町が利用者より申し込みを受けて支援費の決定を行い、心身障害者施設や、居宅事業者・短期入所事業施設に対して支援費を支払いします。

(介護保険制度)
 平成12年度から始まりました介護保険制度も3年目を迎え、保険料率等の見直しの時期となっており、被保険者や医療、福祉など各界代表からなる介護保険事業計画等策定委員会において、15年度からの第2期計画の策定をお願いしました。年々高まるサービスの需要に応えるために、第1号被保険者の保険料率の引き上げは避けられない状況にあります。
 要介護認定者は、15年1月末現在463人で、14年3月末に対して89人増加しています。要介護認定者のうち、施設サービスを受けている方は89人で、14年3月末と同数ですが、在宅サービスを受けている方は167人から224人と57人増加しています。
 今後もますます増えると思われる施設・在宅サービスを希望する方々に、十分満足できるサービスを提供できるよう努めてまいります。

(デイサービスセンター・生活支援ハウスの建設)
 平成15年から16年の2ヶ年継続事業でデイサービスセンターと生活支援ハウスの建設を計画しております。
 現在、デイサービスは、特別養護老人ホーム白寿園の短期入所施設を利用してサービスの提供を行っておりますが、利用者の増加と症状の重度化に伴い、手狭な状態になっております。
 また、近年白寿園の短期入所利用の増加に対応するためにも早急に改善する必要があり、15年度の短期入所施設の大規模修繕を機に短期入所専用棟としての施設整備を図り、新たにデイサービスセンターを建設するものであります。
 さらに、このデイサービスセンターに独り暮らしのお年寄りや高齢者夫婦の冬期間の生活不安を解消するための生活支援ハウスを併設し、通所型と居住型の複合施設を建設してより充実した在宅福祉の向上に努めたいと考えております。
 在宅介護支援センターでは、居宅介護サービス計画の作成に加え、介護保険に対する苦情や相談等も受け付けており、高齢者が寝たきりなどの要支援・要介護状態にならないよう、自立した生活をおくるために必要な生活支援事業などに力を入れてまいります。

(国民健康保険・老人保健医療)
 昨年10月に施行された医療制度改革により、老人保健受給者の自己負担は1割の定率制に移行しましたが、医療費の減少は見られず、老人保健医療の見通しは不透明な状況となっております。
 また、国保では、社保離脱によって被保険者は増加に転じておりますが、税収にはつながらず、財政運営は更に厳しさを増しております。
 この様な状況を踏まえ、国保税は滞納繰越分を優先し、徴収には万全を期してあたるほか、支出については、人間ドックの助成などを除き、医療給付費に関連する項目以外は、極力削減する方向で、今後も事業の健全な運営を維持してまいります。

(町立大森病院)
 診療報酬の引き下げに加え、4月からは患者負担が3割に引き上げられます。また、8月までには一般病床か療養病床かの選択もしなければなりません。
 町立大森病院の経営にあたっては、大変厳しい環境の中ではありますが、より一層経営の健全化、効率化について創意工夫しながら、適切な医療サービスを提供して参ります。
 特に、病院全体のレベルアップを図り、患者さんに選ばれる病院づくりを進めるため、平成15年度後半を目標に、日本医療機能評価機構の病院機能評価を受けるための準備を進めて参りたいと思います

(特別養護老人ホーム白寿園)
 特別養護老人ホーム白寿園は、20周年の節目の年をむかえます。また、昭和63年に開設した痴呆性老人専用棟、及び平成3年に開設した短期入所施設については、10年以上の歳月が経過しました。
 施設や設備の老朽化により大規模な修繕が必要となってきており、施設利用者の人権を尊重した快適な生活環境を整えることを念頭に入れて、横手平鹿広域市町村圏組合が事業主体となって大規模修繕事業を計画しております。
 さらに、安全性と快適性に配慮した利用者のベッド124台の更新を計画しております。

(介護老人保健施設老健おおもり)
 介護老人保健施設老健おおもりは、開設5周年を迎えました。
経営環境は厳しいものがありますが、入所者や通所リハビリテーション利用者の皆様に信頼され喜ばれるサービスの提供に努めてまいります。

 次に創造と思いやりの町民性を育むまちづくりに関する施策について、申しあげます。

(男女共同参画)
 少子高齢化などの社会情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会となるため、平成11年6月「男女共同参画社会基本法」が施行されました。当町においては、昨年11月に7名の委員による「大森町男女共同参画推進委員会」を設置し、15年度中の「大森町男女共同参画計画」策定を目指しております。

(国際交流)
 国際交流が重要な時代となっていることから、各世代に対し、海外の生活や文化・歴史を学び人々との交流を通した国際理解と友好親善をさらに支援してまいります。
 これからの時代を担う子ども達である中学生に対して、同じアジアの一員であり隣国でもある中国ハルピン市を中心に、生活や環境の違いを体験し、更には、中国の歴史や文化を学び、併せて同年代との友好交流を図る目的で、夏休み期間中に、町国際交流協会が実施する中学生「真」発見ワールド事業に参加する生徒に支援してまいります。

(教育行政の充実)
 国際化、情報化、少子化など教育を取り巻く社会環境は大きく変化し、教育に対する要望も高度で多様なものになってきておりますが、大森町教育振興基本計画の主目標であります「自主的で創造性に富み、かつ健康でたくましい人間の育成」のため、教育行政の充実に努力してまいります。
 学校教育では、「豊かな人間性を培い、生きぬくたくましさの育成と健康や体力をはぐくむ教育」をめざし、社会状況の変化に自主的に対応できる健全な児童・生徒を育成するため、体験・交流学習を推進するとともに、学校・家庭・地域社会が一体となって「特色ある学校教育」を推進してまいります。
 小学校では、各小学校のコンピユータ教室に設置している全てのコンピユータを更新いたします。また、現在は2人で1台を使用しておりますが、1人で1台使用できるように台数も増やします。保呂羽小学校は、昨年に引き続き複式2学級となりますが、複式学級解消のため町負担講師を派遣します。少子化による児童の減少に伴う弊害は、町内各小学校に関わる大きな問題であり、学区及び学校編成の見直しが必要となってきております。
 中学校では、生徒の英語に対する関心を高め「生きた英語」に接する機会を持たせ、外国人と日常的に接して、異文化に対する関心と理解を養うことを目標に、引き続き外国語指導助手を雇用します。また、遠距離通学者に対して通学対策費補助を行って保護者の負担軽減を図ってまいりましたが、この補助事業を廃止しスクールバスで遠距離通学者を送迎します。

(生涯学習・スポーツの推進)
 生涯学習関係では、学習機会と学習情報の提供を通じて、自主的な学習活動や地域に根ざした生涯学習を推進してまいります。また、健康増進のために気軽に参加できる生涯スポーツを推進してまいります。

(総合学習センター・町立図書館)
 総合学習センター・町立図書館では、子どもの読書意欲の高揚に努めるとともに、学校や関係団体と連携を図りながら、学習情報の提供と図書資料の充実を図ってまいります。また、生涯学習活動の場として英会話や中国語などの各種講座の開催、各種サークルの活動発表・作品展示などを行って芸術・文化活動を推進してまいります。

(学校給食センター)
 学校給食センターでは、児童・生徒が郷土の自然や文化を大切にする心をはぐくむことができるよう、地場産の安全な食材を多いに活用するとともに、郷土料理を取り入れた学校給食を進めてまいります

(むすび)
 平成15年度の施政方針は、以上申し上げたとおりであります。
 これまで、先人が営々と築き上げた大森町の生活基盤を、さらに誇れる地域へと創造し、時代を担う子どもたちに継承するために、町民の皆様の暖かいご理解を得て、各種事業進展に努力してまいりますし、市町村合併につきましても、近隣市町村との相互理解に立って、自己責任・自己決定できる地方主権の確立に向けて議会の皆様や町民の方々と一緒になって取り組んでいく所存でございますので、なお一層のご支援をよろしくお願い申し上げます。
 なお、本議会定例会に提出いたしました議案は、条例6件、平成14年度補正予算12件、平成15年度当初予算14件、その他の議案7件で、計39件となっております。
 いずれの議案につきましても、十分ご審議のうえ満場のご賛同をいただきますようお願い申し上げます。
                     


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