| 平成17年度施政方針 平成17年3月2日 大森町長 備 前 雄 一 |
(はじめに) 平成17年第2回定例会にあたり施政の方針を述べ、議会と町民皆様のご理解とご協力をいただきたいと思います。 さて、政府は12月に「平成17年度予算編成の基本方針」を閣議決定しました。 この基本方針において、地方財政については「三位一体の改革」を推進することによって、国・地方を通じた簡素で効率的な行財政システムの構築を図るとしております。 具体的には、国庫補助負担金の改革、税源の移譲、地方交付税・地方税などの一般財源の総額を確保するとしており、併せて、国・地方の合意の基に歳出削減に努め、地方財政計画の合理化、透明化を進めることとしております。 この中で本町において特に影響の大きい普通交付税が、出口ベースでの総額確保によって、前年並みの収入を得ることが確実になりましたが、16年度の大幅な削減額と同程度ということで、依然厳しい状況であることに変わりはありません。 また、国庫補助負担金の一般財源化や交付金化によって、収入が読めない・見込めない状況となっており、予算調製において特定財源の確保が難しい一因となっております。 この様な国の地方財政対策の中、横手平鹿の市町村合併の期日が変更されたことによって、平成17年度は、新市の予算転じて大森町独自の通年予算の編成となりました。 合併をにらみ、平成16年度は財政調整基金等の取り崩しによって懸案となっていた事業を積極的に実施したことにより、16年度末の特定目的基金は、5億3千万円余となっております。 この様な状況を背景に平成17年度の町の予算は、一般会計予算の総額が、46億5千9百万円と16年度当初と比較し、3億1千5百万円の増額、比率では7.3%の増となっております。財源の不足は、特定目的基金の大半を繰入れることでどうにか収入を調製いたしました。 また、企業会計と特別会計の合計額は60億百万円となり、全会計の総額は106億6千万円と、16年度当初比2.9%の増になりました。 以下は、平成17年度の主な施策について述べさせていただきます。 (市町村合併への対応) 市町村合併につきましては、昨年1月に設置した現在の法定協議会だけでも24回開催され、正副会長会議も53回開催されるなど、多くの時間と労力を費やし、現在に至っております。 この間、昨年の5月には十文字町が、また、6月には増田町が加入することとなり、 これによって、私共が当初より念願としていた横手平鹿一体での合併の枠組みが成立することとなりました。 その後の協議においては、合併申請期限までの時間に追われながらも、各委員の熱心な議論が交わされ、11月4日には合併協定書への調印に至ったわけであります。 ところが、突然増田町が廃置分合議案を否決するに至り、翌12月に、一旦は離脱が正式に承認されましたが、増田町民の合併推進への思いが強く、意向調査により再び合併協議会に合流することになりました。この間の経緯につきましては皆様がご承知のとおりであります。 しかし、これまでの増田町の合併への取り組みの経緯や県への合併申請までの時間的スケジュールを考え、極めて変則的ではありますが、これまでの7市町村による合併協議会を存続させながら、併せて8市町村による合併協議会を設置することとなったわけであります。 もとより、当町に限らず、8市町村による横手平鹿一体での合併は、多くの広域圏民の望む新市の姿であります。 さて、合併協議でありますが、皆様既にご承知のとおり、増田町を除く7市町村による合併協議は、先般開催された第24回合併協議会をもって合併協定調印までに必要な協議項目は、全部終了したところであります。今後は、この協議結果を基に8市町村による合併協議会を今月の3日と14日の2回開催し、この協議が整った段階で合併協定調印を行い、18日には、関係市町村が一斉に議会に廃置分合議案を付議することとしております。 また、25日には、県知事に対して廃置分合申請を行い、4月からは月1回のペースで協議を重ねていくこととしております。 国の「三位一体改革」の名の下に、今後益々厳しい行財政改革が断行されるとともに、地方分権の進展により、より強固な行政基盤が求められている今日、合併は避けては通れない道であると強く認識しております。 これから10月1日の合併までのおよそ半年間、残された時間は少ない訳でありますが、町民の皆様の意向を踏まえつつ、最後の最後まで後世に悔いを残さない合併となるよう、微力ではありますが、最善の努力をいたす覚悟であります。議会におかれましても、共に知恵を出し合い、汗をかきながら、次の世代に自信を持って引き継ぐことのできる合併実現のため、ご支援いただきたいと思います。 (過疎地域自立促進計画) 町の基本構想等の具体的な実施計画としての位置づけのある「過疎計画」につきましては、16年度末をもって、その「前期計画」が終了となり、平成17年度からは新たな「後期計画」が必要となるため、本議会においてその審議を行っていただくこととなっております。この「後期計画」につきましては、合併後の「新市建設計画」にも極めて密接な関係があるということから、町としては早期からその策定に取りかかり、既に平成15年11月の全員協議会におきまして、その「骨子案」を皆様に提示させていただき、ご了解をいただいておりますが、その後の各種事業の進捗状況や社会状況の変化等により若干の事業の加除を行っております。 なお、今回の「後期計画」につきましては、先に申し上げましたとおり、合併後の建設計画とも密接な関係にあり、基本的には、今回お示しする「過疎計画後期計画案」の事業が建設計画に盛り込まれております。 この様なことから、これらの総事業費は133億2百万円で、主要事業といたしましては、特別養護老人ホーム白寿園増築事業、中学校の改築事業や統合小学校の整備事業のほか、今回17年度予算に計上させていただいている、保育所の改築や移動通信用鉄塔整備事業、水道の浄水場整備事業などがあります。十分ご審議の上、ご承認いただきますよう、お願いいたします。 (地区会議の設置) 地域住民の皆様が主体となって、地域づくりを行うシステムとして、昨年設置いたしました「地区会議」は、設置初年度ということもあり、全くの手探りの中で活動を進めてまいりましたが、多くの町民の皆様のご努力により、いわゆる「住民自治」への取り組みが芽生えてきたのではないかと感じております。 なお、昨年10月には各地区会議での協議を踏まえ、191件の要望事項が提出され、12月にはこれらに対する回答を差し上げるとともに、その一部については、既に要望に添った形で事業を実施しております。 先に申し上げましたとおり、初めての取り組みということで、その運営方法等においても改善すべき点は多々見られますが、この「地区会議」は合併後の新市においても住民と行政が協働で地域づくりを行う組織として位置づけられているため、今後も町民の皆様から尚一層のご理解をいただきながら、合併後の個性ある地域づくりのために、主体的な活躍をしていただきたいと考えております。 (農業の振興) 町の基幹産業である農業の維持振興に努め、厳しい農業情勢を打開するため複合部門での戦略作物の確立を図ってまいります。生産者の活力と元気を取り戻すため、安定した農業経営の確立に向けて努力してまいります。 (水田農業構造改革対策事業) 平成17年度は、この対策を施行してから2年目であり、町の水田農業ビジョン確立に向けて、米の生産調整はもとより集落営農推進に重点を置いて取り組んでまいります。集落営農は単位集落ごとのビジョンを作成し、水田の利用計画や担い手等の将来像を明確化するものであります。また、団地化・集積化に積極的に取り組み、大豆・野菜等の生産拡大を図ってまいります。 (野菜の振興) 「あなたと地域の農業夢プラン応援事業」により、パイプハウスの導入を推進し、ほうれん草等の更なる作付拡大を図ってまいります。 (椎茸の振興) 生産農家の努力により年々販売額が上昇してきており、今後も「しいたけの一大産地」を目指して引き続き推進してまいります。原木しいたけの自動植菌機も3台目を導入する予定であり、生産量の増加と労働力の大幅軽減が期待されているところであります。 (農薬の安全使用対策) 安全・安心な食材を提供するに当たり、農薬の使用は作物に散布する時のドリフト対策や、残留農薬基準が見直されるなど非常に厳しい使用基準となってまいります。このドリフト対策の一つとして導入される無人ヘリ及びそのオペレーター育成に支援してまいります。 (土地改良整備事業) 土地改良事業は、山城水系4地区の排水対策特別事業が17年度から2ヶ年で調査を実施してまいります。 鉢山地区県営ため池等整備事業は17年度で着工から4年目となり、上堤洪水吐工と下堤堤体工を実施しますが、当初3ヶ年で完成する計画となっており、一日も早い堤本体の完成に向けて、国・県に強く要望してまいります。 大森土地改良区の郷揚水機改修事業は調査が終了し計画決定がなされました。現在、公告期間となっており3月下旬に認可される予定で、17年度から事業着手となります。 平成15年度から実施しております用排水路整備の町単独事業は、17年度は2地区を対象に実施いたします。この事業は国や県などの補助事業の対象とならない事業を、町が単独に実施するものであります。 (地籍調査事業) 土地の適正な管理や有効利用に資するため、平成9年度より実施している地籍再調査事業につきましては、平成16年度まで573.36haの面積と、3,534筆の実績となっており、17年度は昨年に引き続き上溝地域の横沢、極楽寺地区を対象に140haを調査いたします。 (林業の振興) 林業関係につきましては、平成17年度で森林整備計画の見直しにより、森林の有する多面的機能を総合的に発揮させるため、機能に応じた適正な森林施業の実施や森林保全の確保に努め、健全な森林資源の維持・増進を推進してまいります。 また、大森公園周辺は、森林浴・森林レクリエーションなどの森林空間の様々な利用に対応した森林整備を実施しており、これから多くの利用が期待されるところであります。 松くい虫防除事業につきましては、被害木の伐採や駆除を継続してまいります。 森林整備地域活動支援事業につきましては、17年度も引き続き10団地1,704.3haを対象に実施してまいります。 林道事業につきましては、9路線の林道補修・維持管理を含め、環境整備に努めてまいります。また、治山事業につきましては、寄木地区保安林を対象に森林改良と保育を目的に実施してまいります。 (商工業の振興) 町の商業につきましては、景気の低迷や消費者の近隣市町村の大型店への流出により、町内商店街は依然として厳しい状況が続いておりますが、その一方で昨年町に進出した企業では着実に顧客数を増やしております。また、消費者が憩いの場としてくつろげる施設・広場が完成したことにより、商業経営者、商工会、町、関係団体が一体となって消費者が求める創意工夫を凝らし、商店街の活性化に向け、更なる取り組みを推進してまいります。 また、市町村合併にさきがけて、大森町、平鹿町、山内村、大雄村の4商工会が、組織、財政基盤の確立、経営支援機能の強化を図るため、昨年12月8日商工会合併の調印式を行い、4月1日から平鹿中央商工会として発足することとなりました。 今後も、地域から頼られ魅力ある商工会として期待するものであります。 工業につきましては、製造業を中心に海外向けの自動車関連部品やIT関連部品の受注が好調であります。町内誘致企業においても、製品出荷額が昨年より伸びており、企業の求人募集が図られるなど、業績回復が着実に進んでいるものと思われます。 今後も、経営安定と体質強化に向けた支援措置として、中小企業振興資金利子補給制度の利用や国、県の助成・支援制度の活用を促進し、地域経済の活性化を図ってまいります。 (観光の振興) 観光の振興につきましては、大森公園をはじめリゾート村スポーツ施設とさくら荘の一体的利用による誘客の拡大を図ることが町の活性化に繋がると考えております。 さくら荘は、外壁等の改修や周囲の景観も整備され、利用客も増加しております。今後は、利用客へのサービスはもとより、より快適となったスポーツ施設と併せた合宿等も積極的に受入し、誘客の拡大を図ってまいります。 リゾート村の新たな観光資源として、16年度から3ヶ年の計画で芝桜植栽整備事業を実施しております。完了時には、20万株余りの芝桜が植栽されシーズンには鮮やかな花が楽しめるものと期待するところであります。 平成19年国体軟式野球の会場となっております大森野球場は、昨年11月に全面的な改修工事が完了いたしました。春からは、野球協会が主体となり、国体成功に向けて育成強化を図るためのさくらまつり強化試合や、全県大会誘致等を行い、施設の有効利用に積極的に努めてまいります。 3年目を迎えるグラウンド・ゴルフ場は、気軽でしかも起伏に富んだコースが人気で、利用者数も順調に伸びており、引き続き月例大会や各種大会等を開催するとともに、コースの充実を図りながら、町内外からの利用者数の拡大に努めてまいります。 都市との交流につきましては、町物産協会や町グリーン・ツーリズム推進協議会を中心として東京都大田区大森との交流が7年目を迎えました。今後も町特産品販売促進や町の滞在型観光PRなどを積極的に進めるとともに、相互の信頼関係を築きながら交流を図ってまいります。 (高速交通体系の整備促進) 主要地方道、横手大森大内線の八沢木地区道路改良工事は、平成16年度で前田・上八沢木間980mが完成したところであります。 また、中房バイパス滝ノ沢地区720mの道路整備につきましても既に用地買収に入っており、17年度の工事着手が予定されております。 湯ノ又前田線の十二の木・大平間650mにつきましても、17年度で南外村との郡境まで拡幅改良が行われる予定となっております。 主要地方道、大曲大森羽後線の川西小学校・タモノ木間と、主要地方道、横手大森大内線の開・矢走間の県道改良に関しましても、引き続き早期改良整備を強く要望してまいります。 (町道の整備) 町道の改良整備につきましては、16年度と継続して上野久保線道路改良工事を実施する予定であります。 また、各地域から要望のある箇所につきましても、必要に応じて関係者の協力を得ながら対応するほか、小規模舗装、橋梁や側溝等につきましても全域にわたり逐次、維持補修工事を実施してまいります。 (冬期間の交通の確保) 除雪につきましては、バス路線・通勤通学路の早朝除雪に努めるとともに、危険箇所へのパトロールや融雪剤の散布等、住む人に優しい除雪を心がけます。また、除雪作業事故防止のため、除雪車の二人乗務体制を順次整えてまいります。 (若者定住促進住宅建設・公営住宅整備) 若者の定住を促進するため、平成4年度より建設を進めてまいりました若者定住促進住宅は、現在12戸で47人が入居しております。 17年度は、町外と県外から2件の希望者がおることから、さくら団地内に2棟建設し若者の定住促進を図ってまいります。 公営住宅につきましては、現在114世帯が入居しております。 建設年度や、さまざまな要因により年々、修繕費用が嵩んできておるところでございますが、17年度も引き続き必要最小限の住宅内外の維持修繕を実施してまいります。 (地域情報化の推進について) 近年、著しく普及した携帯電話ですが、本町には未だ不通話エリアが多々存在し、これの早期解消が求められています。過疎地域であり豪雪地帯でもある大森町にとって、災害時の安全対策や社会経済活動を維持するため、情報通信基盤整備は行政の緊急な課題であります。国としても情報格差是正事業に取り組んでいるものの事業枠に限りがあり、国道や住宅密集地を中心に整備されているのが現状でありますが、平成17年度から加入者数があまり見込めない地域の整備について、国では各種の新施策を打ち出しました。この中で設けられた移動通信用鉄塔整備地方単独事業ですが、国の補助金はないものの対象事業費が全額過疎対策事業債の対象となるもので、かねてから県や通信事業者に要望していた大森町に初めて事業枠の配分が見込まれるところであります。事業者等との細部の協議はこれからでありますが、平成17年度当初予算に盛り込み早期完成を目指します。また、不通話地域の整備につきましては、今後とも国、県、関係機関に強力に働きかけてまいります。 (農業集落排水事業) 集落排水事業につきましては、計画区域内は全て供用しており、快適で住み良い生活環境を守るため、汚水の浄化に努めております。なお、未だに接続していただいていない家庭もありますが、事業の主旨をご理解いただき、より多くの方々に加入していただけるよう加入促進に努めてまいります。 一方、集落排水計画区域外の地域を対象に、生活排水対策として、合併処理浄化槽の設置に対し補助を行い、公衆衛生の向上並びに河川の水質保全に努めてまいります。 (水道事業) 水道事業につきましては、急速ろ過方式の浄水場を建設いたします。これにより懸案でありました病原性微生物による汚染のおそれを無くすとともに、鉄・マンガンを除去し、安全で良質な水の安定供給に努めてまいります。 (環境衛生) 本町では、平成17年度においても分別収集を徹底させ、循環型社会構築に向けた環境行政を進めてまいります。 ごみ収集につきましては、17年度から燃えるゴミ収集を週2回通年で本格実施いたします。 (西部環境保全センター) 開設以来14年を経過し、施設の老朽化も著しく軽微な修繕では対応しきれない状況となっております。16年度で施設の総点検を行い17年度で大規模な修繕を広域事業として実施する予定となっております。しかし、これにかかる事業費が多額になることから、広域的な施設の統合計画との整合性、組合3施設の稼動状況等、将来的なごみ処理量等を勘案し、これまで2系列で稼動してきましたが1系列のみの重点補修をすることとしております。 (消防防災) 本町の消防施設整備は、年次計画で整備を進めておりますが、平成17年度も防火水槽を3基新設する予定です。また、災害時に備え備蓄用毛布100枚を購入して防災対策にも力を注ぎます。 (戸 籍) 除籍関係の電算化が終了し、戸籍関係の証明時間等の短縮化が図られました。また、住民基本台帳ネットワークシステムにつきましては、住民へのカード交付を更に呼びかけ、住民票の写しの広域交付や転入転出手続きの簡素化などのサービス利用を推進いたします。 (健康の丘おおもりの運営) 保健・医療・福祉の総合サービス拠点として開設した町立大森病院をはじめとする「健康の丘おおもり」の施設は、昨年完成したディサービスセンター・生活支援ハウスを加え地域包括ケアシステムの一層の充実を図り、順調に運営されているところであります。 今後も各施設と連携をとりあい連絡調整会議等を開催し、また、各施設の管理者レベルでの運営委員会を定期的に行い、包括的かつ効果的なサービスの提供に努めます。 (健康管理) 健診事業につきましては、早朝総合健診のほか町立大森病院での節目年齢健診を実施し疾病の早期発見・早期治療に努めると共に、健診結果に基づいた食生活、運動等各種の健康講座を開催し生活習慣改善のためのライフステージに応じた健康教育の充実を図ります。脳血管疾患及び心疾患の予防を目的とする在宅健康管理システム「うらら」は、現在560台設置されており、今後も利用率の推進に努めると共に医師との連携による町民の健康管理を一層支援してまいります。 母子保健につきましては少子化が続く中で多様化する親子のニーズに対して保健・福祉・医療・教育各分野の連携を密に、各種健診や相談事業等総合的な支援サービスに努めます。 また秋田県の自殺予防対策の一環として平成15年度から実施しております「心の健康づくり・自殺予防対策事業」につきましては、うつ病に対する相談体制の充実と啓蒙活動を重点に地域毎の巡回相談や生きがいづくり等地域支え合い事業を展開して心の健康づくり対策を推進してまいります。 (子育て支援対策) 保育所の施設整備につきましては、17年度は、昭和49年3月に建築されました川西保育所の老朽化による改築を計画しております。補助金交付について県に計画書を提出、協議中でありますが、今後事業採択にむけて関係機関に強く要請し、事業が採択されるように進めてまいります。新しい施設は、既存施設の敷地内に改築する予定で、木造平屋建、延床面積がおよそ685平方メートルの規模で既存施設の約1.4倍となっております。施設内には一時保育や学童保育、子育て支援などにも対応した部屋を配置し、乳児から学童までゆとりある部屋で、のびのびと安全に保育できるよう整備します。 保育料につきましては、町の独自の保育料軽減や第1子0歳児及び第3子以降の保育料を無料とする「すこやか子育て支援事業」を実施しておりますが、今後も引き続き保護者の負担軽減を図る子育て支援に努めてまいります。 また、学童保育につきましては、児童放課後事業対策として実施してまいります。近年、共働き家庭や母子・父子家庭が増加し、小学校の授業が終わった放課後や学校の休みの日には、子どもだけで過ごす家庭が多くなり、このような子どもたちの対策として、概ね小学校4年生までの子どもを対象に、町と大森保育園が協力して学童保育を進めてまいりたいと考えております。 さらに、家庭保育支援事業としまして家庭保育の支援を行うほか、子育てサークル活動や子育て広報誌の発行も継続します。子どもと老人のふれあいセンターでは、キッズクラブや放課後児童保育などの場としての活動のほか、子どもたちのさまざまな活動の拠点として、子どもの健全育成と子育て支援の推進を図ってまいります。 (結婚問題) 地域の活性化や少子化対策は、若者の定住化にあるという基本的な考えのもと、平成13年度より町が支援しながら開催して参りました「ふれあい交流会」は、これまで5回の開催で、延べ73人の方々に参加いただき、3組の方々がめでたくゴールインし、内、1組のご夫婦には昨年お子さんも誕生しております。 最近では、男性参加者の固定化の問題や女性の募集に苦慮するなど、課題も抱えておりますが、今後は会の運営など全般にわたり改善を加え、町民の皆様や議会の皆様のご支援をいただきながら、継続して取り組んでまいります。 (障害福祉) 様々な障害を持つ方が地域で自立できるように、15年4月から制度が改正され「支援費制度」になっております。障害者の在宅福祉サービス、施設入所に関するサービス等の利用方法が変わり、町がサービス利用希望者の申請に基づき、身体・生活状況を見ながら「支援費」の支給を決定しております。利用者が各種サービスを選択し、直接、事業者・施設と契約することになっており、利用者の立場に立ったサービスの提供が受けられるように引き続き努めてまいります。 (高齢者福祉) 我が国の65歳以上の高齢者人口は2,484万人で、高齢化率は、19.5%となっており、2007年からは人口減少社会が到来するといわれており、世界でも経験したことのない速さで少子高齢化社会が進むと予測されております。本町においても少子高齢化は既に進んでおり、1989年(平成元年)の高齢化率は19.7%でしたが、2004年において31.2%と急速に進み、県平均の26.1%より大きく上回っております。 このような中で、お年寄りたちに充実した老後生活を送れるように、合同金婚式や敬老会、賀寿祝金の贈呈などの施策を展開しております。また、民生児童委員や社会福祉協議会等と連携を図りながら家に閉じこもりがちなお年寄りを対象に、自宅を訪問したり各種研修やスポーツ、昼食会などを継続して実施してまいります。 (介護保険制度) 介護保険制度も第2期の最終年に入り、18年度から始まる第3期の計画策定の年となります。 要介護認定者は、17年1月末現在531人で、16年1月末に対して33人増加しています。施設サービスを利用されている方は106人、在宅サービスを利用されている方は333人で、16年1月末と比較すると、施設サービス利用者が5人、在宅サービス利用者が10人の増加にとどまっております。 これに伴い、介護サービス給付費も16年度当初予算と比較して、約2.7%の伸びになっている状況であります。 介護予防として実施しております高齢者筋力向上トレーニング事業は、これまで28名が参加されております。受講された皆さんは、それぞれに膝や腰の痛みがなくなった、姿勢が良くなり身長が伸びた、夜眠れるようになったなどの喜びの声が寄せられており、精神面(やる気)の向上が顕著に認められ、表情が明るくなり、大変な好評を得ております。17年度からは健康運動士を常駐させることとしており、新規受講者はもちろんのこと、受講修了者のフォローにも努め、一人でも多くの方々が要支援・要介護状態になることなく、快適な生活が送れるよう支援していきたいと思っております。 (通所介護事業所) 昨年、独立開所しました通所介護事業所は、現在の登録者が54名、一日の利用者は平均21.2人となっており、白寿園当時と比較しますと4人ほど増えておりますが、開業当初の見込よりも若干減少しております。新規利用者の促進を図るとともに、配食サービス事業や身体障害者デイサービス事業の受託、さらに高齢者生活支援ハウスへの給食の提供などニーズにあったサービスを提供し、一人でも多くの方々に喜んで利用していただけるよう努めてまいります。 (高齢者生活支援ハウス) 高齢者生活支援ハウスは、現在、男性6名と女性9名の合わせて15名の方々が入居しております。当初は11名の見込みでしたが、冬の訪れとともに問い合わせがあり、定員満室となっております。真新しい木の香りと暖房完備の快適な住環境に、入居された方々は外の厳しい冬を忘れるかのような満足な表情で生活しておられます。今後、夏期間の利用についてもニーズに対応した支援を推進してまいります。 (在宅介護支援センター) 在宅介護支援センターでは、居宅介護サービス計画の作成に加え、介護保険に対する苦情や相談等も受け付けており、高齢者が寝たきりなどの要支援・要介護状態にならないよう、自立した生活をおくるために必要な生活支援事業などに力を入れてまいります。 (国民健康保険・老人保健医療) 前期高齢者制度新設による一般医療費の増加は今後も続く見込みですが、老人保健制度改正により、老人保健の医療費は減少傾向にあります。そのため全体の支出額は前年と比較して減少する見込みとなっています。国保の事業運営につきましては、適正な補助金の受入と、基金保有額の検討のうえに安定した運営を目指します。 (町立大森病院) 医療を取り巻く環境が一段と厳しさを増す中、町立大森病院は、市町村合併や平鹿病院の移転開業、18年度の診療報酬改定など多くの課題が山積しております。 また、17年度を経営的に見ましても、電子カルテの導入に伴う新たな財政需要に加え、一般会計からの繰入金が減少したことにより、大変厳しい状況にあります。 このような状況の中、患者さんに選ばれる病院づくりを進めておりますが、16年度に病院機能評価を受審したことにより、組織的にも施設的にもある程度整い、病院全体の質的向上が図られたものと思います。 17年度は、準備を進めてきました電子カルテが、5月中旬から稼働しますし、5月26日、27日には第19回全国国民健康保険診療施設協議会「地域医療現地研究会」が健康の丘おおもりを会場に行われます。 このような全国規模の研究会の会場に選ばれたことは、大変光栄であり、また病院を中心として進めて参りました「地域包括ケア」の取り組みが、全国的に認められたものと思いますが、今後も皆様の健康を守るため、安全で安心な医療の提供に努めて参ります。 (特別養護老人ホーム白寿園) 特別養護老人ホーム白寿園は、地域の期待に応え、公平・公正な誠意ある介護に努めてまいります。また、可能な限り自立した生活が継続できるように、より質の高いサービスの提供を追求してまいります。 施設整備の面では、時代のニーズに応え、利用者のプライバシーを尊重した個室ユニット形式の小規模生活対応型施設の増設実現に向けて努力してまいりたいと思います。 (介護老人保健施設老健おおもり) 利用者の皆様が明るく家庭的な雰囲気の中で、心のふれあいを大切にしながら、毎日を安心して心豊かに過ごしていただけるよう、深い理解と愛情を持って、サービスの提供に努めます。依然、経営環境は厳しいものがありますが健全運営を目指し、職員一人一人が日々研鑽に努めます。 (国際交流) 戦後60年を迎え、国際交流がますます重要な時代となっていることから、各世代に対し、海外の生活や文化・歴史を学び人々との交流を通した国際理解と友好親善をさらに支援してまいります。 これからの時代を担う中学生に対して、同じアジアの一員であり隣国でもある韓国や中国などで、生活や環境の違いを体験しながら歴史や文化を学び、併せて同年代との友好交流を図る目的で、昨年に引き続き、町国際交流協会が実施する中学生「真」発見ワールド事業に参加する生徒に支援してまいります。また、中学生のみならず、町民誰もが交流できるような相互交流を推進してまいります。 (教育行政の充実) 教育を取り巻く社会状況が大きく変化し、教育行政に対する要望も高度で多様なものになってきておりますが、大森町教育振興基本計画の主目標であります「自主的で創造性に富み、かつ健康でたくましい人間の育成」のために努力してまいります。 学校教育では、「豊かな人間性を培い、生きぬくたくましさの育成と健康や体力をはぐくむ教育」をめざし、社会状況の変化に自主的に対応できる健全な児童・生徒を育成するため、引き続き、体験・交流学習を推進するとともに、学校・家庭・地域社会が一体となって「特色ある学校教育」を推進してまいります。 小学校では、各小学校のコンピュータ教室と保健室にエアコンを設置するとともに、教育環境の整備に努めてまいります。保呂羽小学校は17年度も複式2学級となりますが、複式学級解消のために町負担講師を派遣いたします。小学校の統合につきましては、議会と十分に協議を重ねて取り組んでまいります。 中学校では、生徒の英語に対する関心を高め「生きた英語」に接する機会を持たせ、 外国人と日常的に接して、異文化に対する関心と理解を養うために、引き続き外国語指導助手を雇用いたします。また、昨年に引き続き、オーストラリアへの中学生海外派遣事業を実施し、国際感覚と豊かな心を育成する国際理解教育を行います。 (生涯学習・スポーツの推進) 生涯学習関係では、学習機会と学習情報の提供を通じて、自主的な学習活動や地域に根ざした生涯学習を推進してまいります。公民館事業では、青少年の地域体験活動の拠点として各公民館において体験学習講座を開催し、同講座を利用した中・高生の地域ボランティア活動の推進を図ってまいります。また、家庭教育の充実を図るため、学校やPTAと連携した子育て講座を学校単位できめ細やかに開催いたします。生涯スポーツにつきましては、公民館と連携し、季節を問わず子どもからお年寄りまで気軽に参加し、楽しむことができるニュースポーツの普及を行ってまいります。 (総合学習センター・町立図書館) 総合学習センター・町立図書館では、子どもの読書意欲の高揚に努めるとともに、学校や関係団体と連携を図りながら、学習情報の提供と図書資料の充実を図ってまいります。また、生涯学習活動の場として、各種講座の開催と各種サークルの活動発表・作品展示などを行って芸術・文化活動を推進してまいります。 (学校給食センター) 学校給食センターでは、地場産の安全な食材を大いに活用するとともに、季節ごとの行事食を組み入れて、児童・生徒の食に対する意識を高め、心身の健全な発達をめざした学校給食を進めてまいります。 (むすび) 平成17年度の施政方針は、以上のとおりでありますが、合併協議会の確認どおりに進みますと大森町の予算は半年の執行で終了となります。 冒頭に申し述べたとおり極端に厳しい財政状況下にありますが、新市誕生まで、議会の皆様、町民の皆様と力を合わせて町政運営にあたってまいりたいと思いますので、一層のご協力をお願いいたします。 なお、本定例議会には、条例5件、専決処分の報告1件、当初予算15件、補正予算8件、その他議案3件の計32件を提案いたしました。十分ご審議のうえ満場のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 |