平成12年10月1日策定
1.はじめに
21世紀を目前に控え、少子・高齢化の一層の進展、町民の価値観の多様化等社会経 済情勢が大きく変化している現在、これらの変化に的確に対応することが行政の大きな 責務となっております。
また、本年4月1日より施行された、いわゆる分権一括法により、市町村業務の約4 割を占めていた機関委任事務が廃止され、各自治体『自らの責任と判断』で地域運営に 取り組む経営体としての体制確立が早急に求められております。
こうした町政を取り巻く状況の大きな変化に的確に対応するためには、組織体制や施 策・事業の進め方、財政運営のあり方などを、分権の時代にふさわしい簡素で効率的な システムに転換するとともに、より一層、町民の視点に立った行政を実現するなど、町 政全般にわたるシステムの改革が急務となっております。
町では、平成7年11月に行政改革大綱を策定し、事務事業や組織機構の見直しなど に取り組んで参りましたが、本年をもって5年間の実施期間が満了することとなるため、 前行政改革大綱の成果を踏まえつつ、現下の課題に対応するため、新たな行政改革大綱 を策定いたしました。
なお、本行政改革大綱は、地方分権の実施や介護保険制度等の導入に見られる諸制度 の急激な変化等、社会情勢の変化を考慮して、概ね3ヶ年に実現すべき目標として作成 いたしました。
町民各位、議会のご理解の下、効率的な行財政運営を行い、所期の目標が達成できま すよう、ご協力をお願いいたします。
2.基本方針
右肩上がりの経済成長が終えんし、今後はより厳しい財政状況が見込まれるため、限 られた財源を有効に活用するためには、町民、行政が共に厳しい『痛みを伴う選択』を 避けることができない状況にあります。
このような中、行政にあっては、地域住民の期待に応え、「最小の経費で最大の住民 福祉の向上」を図ることが最大の責務となります。
したがって、本大綱においては単なる効率化や合理化の視点ではなく、『自らの責任 と判断』により地域づくりを行う『自治・分権』の視点から既存システムや構造を再点 検することといたします。
また、行財政のスリム化にあたっては、町民と行政がその痛みを共有しながら、町民 ・議会・町当局が一体となって、行財政改革の新たな段階である『自主的・主体的な町 政運営に最適な体制の確立』を基本方針としてこれを推進いたします。
なお、本大綱の推進にあたっては、「大森町行政改革推進委員会」の提言等を十分尊 重し、町民をはじめ、町議会及び関係団体のご理解とご協力のもとに、行政に携わる職 員の意識を高めながら、具体化のために必要な措置を講じて着実な実施に努めることと いたします。
3.重点事項
厳しい財政状況の中で、社会経済情勢の動向に適切に対処しながら、効率的な行財政 運営を図るため、次の事項を行政改革の重点項目とします。
(1) 事務事業の見直し
(2) 組織機構の見直し
(3) 効率的な行財政運営
(4) 定員管理の適正化
(5) 人材の育成
(6) 行政サービスの向上
(7) 自主的な地域づくりの推進
4.重点事項の基本的な考え方
(1) 事務事業の見直し
複雑多様化する行政需要や新たな行政課題を的確に把握し、行政として負うべき責任 領域に留意し、特定の部門に聖域を設けることなく既存の事務事業の整理縮小等を図り、 これに伴う『痛み』を町民との対話の中で共有しながら、効率的な事務事業の推進を図 ります。
また、平成12年度策定予定の『地域情報化計画』の中にOA化の一層の推進を明記 し、事務処理の効率化を図るとともに、各種規程等の見直しを実施しながら、町民にと って便利で分かりやすい事務事業の遂行に努めます。
(2) 組織機構の見直し
少子・高齢化、情報化社会等社会経済情勢の変化に対応し、町民の多様なニーズに即 応した行政サービスを展開するため、これまでも適時機構改革を行い、課等の統廃合を 行ってきたところでありますが、今後においても住民サービスの低下を最小限に押さえ ながら組織機構の簡素化・合理化のため機構の見直しを実施いたします。
また、町民の意見要望を集約する場となる各種委員会等においても活動の状況や継続 の必要性等の再点検を行い、簡素・効率化、合理化による見直しを行うとともに、若者 や女性委員の積極的登用を図ります。
(3) 効率的な行財政運営
限られた行政資源を有効に活用し、「最小の経費で最大の効果」を上げるため、重点 的・効果的な行財政運営を行うことを基本に、本大綱実施期間内においては、可能な限 りの業務委託の推進や各種補助金等の見直しを行い、財政の健全化を図るとともに、既 存施設の新たな活用方法等についても検討を行います。
(4) 定員管理の適正化
行政需要の増加に的確に対処していくためには、職員の適正な定員管理の推進が必要 とされるため、定員適正化計画を策定し、これを着実に実行するために組織機構の簡素 ・合理化、民間委託、事務のOA化等を積極的に推進いたします。
また、新たな行政需要に対しては、原則的に職員の配置転換により対処することとし、 施設を除く一般事務部門においては、必要最小限の退職者補充により職員増を抑制し、 施設部門においては健全経営を維持し、業務の効率化を図りながら、利用者等の施設利 用に支障がないよう適正な職員配置に努めます。
(5) 人材の育成
行政改革の最大の目的は、町民にとって真に必要なサービスを最小の経費で、最良な 形で提供することにあります。
これをなし得るには、限られた職員数の中で、職員一人ひとりの能力を最大限に伸ば し、活用することができる人材の育成が重要な要素となります。
そのため、本大綱においては『人材育成基本方針』を策定することといたします。
その基本方針の中では、新たな時代の流れに対応できる政策形成能力や創造的能力を 有する意欲ある人材の育成を主要な課題として位置づけ、職員研修の強化や、意欲を醸 成する積極的な登用、人事配置等を実施いたします。
(6) 行政サービスの向上
行政は最大のサービス業であるとの認識を職員一人ひとりが持ち、行政における責任 領域を明確にしながら、常に住民のニーズを的確に把握するとともに、利用しやすい環 境の整備と責任ある対応に努めます。
また、情報化社会が進展する現在においては、多様な情報媒体による住民への情報の 提供が求められていることから、インターネットの活用など時代に即応した媒体による 情報の提供を積極的に行います。
(7) 自主的な地域づくりの推進
地域の特性を活かした個性豊かなまちづくりを推進するためには、町民の主体的な参 画が必要不可欠となってきます。
新たな地域づくりに向けて、町民自らも一定の責任と役割を担い、町民と行政の共同 作業として、魅力ある活力豊かな地域づくりを推進するために、公民館等の施設を核と した拠点づくりを行い、各種団体間等の交流を強化し、行政としても自主的地域づくり の奨励や支援など積極的に関わりを持ちながら、自主的な地域づくりの推進の体制整備 を図ります。